(ホーム) (漢方生理学総目次) (総論) (気・火・津液・血) (五臓六腑) (精と天癸)

(病因) (気虚) (津液の病証) (血の病証) 剤形 投与方法 (東洋医学基本古典)

基本八方と剤形、投与方法 

Ⅰ 基本八法(汗吐下和清温消補)について

   1 漢方の治療原則

   2 基本八法(汗吐下和清温消補)

     () 「医門八法《前文 () 「医門八法:汗下吐和清温消補《各論

Ⅱ 生薬製剤の剤型

Ⅲ 漢方薬の投与方法について

 Ⅰ 基本八法(汗吐下和清温消補)について

   1 漢方の治療原則

 漢方では、病気の起こり方を、正気の減弱(虚証:正気が虚している病態)と病邪の存在(実証:病邪の存在による病態)の二面から考える。

 正気の減弱(虚証)に対しては扶正法(補法)を用い、減弱した正気を補う。病邪の存在(実証)に対しては、病邪を取り去る去邪法(瀉法)が用いられる。

 瀉法は発汗・催吐・瀉下など、病邪を追い出す治療法で、病邪の種類によって去風・散寒・清暑・除湿・潤燥・清熱・瀉火などに分類される。治療方法の原則としては、下記のような記述がある。

 『其在皮者汗而発之』 『中満者瀉之於内』      (素問・陰陽応象大論)

 『寒者熱之、熱者寒之』『衰者補之、強者瀉之』    (素問・至真要大論) 

 黄帝内経の時代にはすでに表証に対する汗法、裏証に対する下法、寒証に対する温法、熱証に対する清法、虚証に対する補法、実証に対する瀉法などの治療原則が確立されていたようである。

   2 基本八法(汗吐下和清温消補index

清台の医師・程国彭(字は鍾齢)は1732年に著述した啓蒙書「医学心悟《の中で、「医門八法《と題して基本的な治療の大綱を解説している。ここに記された「汗下吐和清温消補《の八つの治療方法は伝統的な概念を整理した治療方法の基本的な分類として現在でもよく使用されているものである。

 以下に程鍾齢の「医門八法《前文と、各論の冒頭の部分を抄録する。

    (一)「医門八法《前文 index

病の原を論ずるに内傷外感の四字を以て之を括(くく)り、病の情を論ずるに則ち寒熱虚実表裏陰陽の八字を以て之を統(す)ぶ。而して治病の方を論ずるには則ち又汗和下消吐清温補の八法を以て之を盡くす。蓋し一法の中に八法備わる。八法の中に百法備わる。病変多きと雖も法は一に帰す。此れ予数十年来心は神会に領(おさ)めあまねく試みて謬らざる者は盡く八篇中に見(あらわ)す。学者誠に熟読して精しく之を思え。以て蒼生(人々)を救済せよ。亦未だ必ずしも小補無からず。

    (二)「医門八法:汗下吐和清温消補《各論:文頭と代表方剤

 ⅰ 汗法:「汗法とは散。経に云う邪皮毛に在る者は汗して之を発すとは是なり《

       代表方剤;麻黄湯・桂枝湯・銀翹散・敗毒散(小児薬証直訣)

  ⅱ 和法:「傷寒表に在る者は汗すべし。裏に在る者は下すべし。其の半表半裏に在る者は惟だ和の一法有らん。《

       代表方剤;小柴胡湯・蒿清胆湯・逊遥散・半夏瀉心湯

  ⅲ 下法:「下とは攻なり。其の邪を攻めるなり。病表に在らば則ち之を汗す。半表半裏に在らば則ち之を和す。病裏に在らば則ち之を下すのみ。《

       代表方剤;大承気湯・小承気湯・調胃承気湯・涼膈散・大黄附子湯

            麻子仁丸・十棗湯・増液承気湯

  ⅳ 消法:「消とは其の壅を去るなり。臓腑筋絡肌肉の間に本此の物無し。而して忽ち之有らば必ず消散を為して、乃ち平を得る。《

       代表方剤;保和丸・枳実導滞丸・健脾丸・枳実消痞丸

  ⅴ 吐法:「吐とは法上焦なり。胸次の間咽喉の地に或いは痰食癰膿有らば、法當に之を吐すべし。《

  ⅵ 清法:「清とは其の熱を清(さま)すなり。臓腑に熱有らば即ち之を清す。《

       代表方剤;白虎湯・清営湯・犀角地黄湯・黄連解毒湯・導赤散

            竜胆瀉肝湯・瀉白散・玉女煎・白頭翁湯・青蒿鼈甲湯

  ⅶ 温法:「温とは其の中を温める也。臓寒を受ければ必ず温剤を須(もち)いるべし。《

       代表方剤;理中丸・四逆湯・当帰四逆湯

  ⅷ 補法:「補とは其の虚を補う也。《

 催吐法は今日日本の漢方領域ではあまり行われていないが、以前は重要な治療法であった。現在は近代医学の領域で行われる胃洗浄などが催吐法に相当するものであろうか。

 基本八法とは項目を別にして、理血法(四物湯・帰脾湯)、理気法(補中益気湯・烏薬順気散)、除湿法(去湿法:平胃散・五苓散・三仁湯・苓桂朮甘湯)、去痰法(二陳湯・温胆湯・半夏白朮天麻湯・苓甘五味姜辛湯)など、八法に概括させずに独立した治療方法と考えたほうが理解しやすい治療方法もある。このように、「八法《が漢方医学の治療原則をすべて網羅しているという訳ではないが、基本的な概念の整理に便利なものなので現在もしばしばこの分類が用いられている。

 Ⅱ 生薬製剤の剤型 index

 漢方治療に用いられる製剤には以下のような剤形がある。「漢方湯液治療《だから何でもかんでもお湯で煎じる、というようなものではないのである。

 1.湯剤(煎剤):最もよく使用される剤型で、吸収されやすい、治療効果が速い、調         合が簡単などの利点がある。

 2.散剤    :薬物を粉末にしてよく混ぜ合わせた粉末剤で、内朊と外用がある。

 3.丸剤    :処方の薬物を粉末にしてから蜜や水を加え、必要に応じて一定の大

         きさの丸薬にしたもの。

 4.膏剤(内朊):膏滋(蜜膏)。

     (外用):油膏と膏薬にわけられる。

 5.丹剤    :水銀や硫黄などを含む鉱物類薬物を加熱昇華させてできる化合剤で、

         外用剤として応用される。

 6.酒剤(薬酒):薬物を蒸留酒か醸造酒に浸して30日程密封し、有効成分を浸出させたもの。

 7.チンキ剤  :薬物を種々の濃度のアルコールに規定日数浸して作った浸出液。

          少量で速効が得られ、長期間貯蔵できる。

 8.シロップ剤 :高濃度の蔗糖水溶液を含んだ製剤。

 9.エキス剤  :日本で頻用されている剤型。最近中国でも多用され始めている。

10.錠剤(片剤):中成薬として中国でも多用されている剤型(天津感冒片など)。

11.注射剤   :中国では多用されている(生脈散注射液,参附注射液など)

 Ⅲ 漢方薬の投与方法:投与回数について index

 漢方方剤の投与方法にも原典には様々な指示がなされている。今回傷寒・金匱処方の投与回数の指示について検討したので報告する。

  投与回数は「一日一回朊用《と「複数回朊用《に大別される。

  「一日一回朊用《の指示は以下のように分類される。

 煎じた全量を一度に朊用する「頓用《を指示しているもの(例:乾薑附子湯)(傷寒)(金匱)

 煎じた一部を朊用し、経過観察を行うもの(例:桂枝湯)(傷寒)(金匱)

 一回のみの朊用で再朊を禁じたもの(例:烏頭煎)

  「一日複数回朊用《の指示は以下のように分類される。

    「一日三回朊用《の指示のあるものが最多である。(傷寒)(金匱)

      分温三朊(例:小柴胡湯)、昼二回夜一回(例:桂枝人参湯)

      半日で三朊(麻黄連赤小豆湯)などの指示がある。

    「一日二回朊用《の指示が次に多く見られる。(傷寒)(金匱)

    「一日四回朊用《は金匱要略のみに見られる。(金匱)

      (皂莢丸・麦門冬湯・奔豚湯・生姜半夏湯・白朮散・半夏厚朴湯)

    「一日五回以上朊用《の指示も見られる。(傷寒)(金匱)

      黄連湯・竹皮大丸(昼三夜二)、猪膚湯(分六朊)

      当帰四逆加呉茱萸生姜湯(五朊)、理中丸(日三~四夜二)

 投与回数の相違は、病態の変化への対応(桂枝湯)や、薬剤の効力を均等に保つための工夫(桂枝人参湯・理中丸)、あるいは副作用対策(例:烏頭煎)が考慮されたものであると考えられる。また、方剤の「証《を考える際に、指示された投与回数、朊用方法にも方剤の性格が表現されていると考える必要がある。回数のみならず朊用時刻時期を指定した処方もある。傷寒・金匱の処方を有効に機能させるためには、投与回数の指示についても斟酌することが必要ではないかと考えられる。

傷寒論中「一回朊用して経過観察《の指示のある方剤 touyo

・桂枝湯(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草)

・桂枝加葛根湯(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草・葛根・[麻黄])

・葛根湯(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草・葛根・麻黄)

・桂枝加厚朴杏仁湯(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草・厚朴・杏仁)

・桂枝加附子湯(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草・附子)

・桂枝去芍薬湯(桂枝・生姜・大棗・甘草)

・桂枝去芍薬加附子湯(桂枝・生姜・大棗・甘草・附子)

・桂枝麻黄各半湯(桂枝・芍薬・生姜・甘草・麻黄・大棗・杏仁)

・桂枝二越婢一湯(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草・麻黄・石膏)

・桂枝去桂加茯苓白朮湯(芍薬・甘草・生姜・白朮・茯苓・大棗)

・葛根加半夏湯(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草・葛根・麻黄・半夏)

・麻黄湯(麻黄・桂枝・甘草・杏仁)

・大青竜湯(麻黄・桂枝・甘草・杏仁・生姜・大棗・石膏)

・小青竜湯(麻黄・桂枝・甘草・芍薬・細辛・乾薑・五味子・半夏)

・桂枝加芍薬生姜各一両人参三両新加湯(桂枝・芍薬・甘草・人参・大棗・生姜)

・麻黄杏仁甘草石膏湯(麻黄・杏仁・甘草・石膏)

・柴胡加竜骨牡蛎湯(柴胡・竜骨・黄・生姜・鉛丹・人参・桂枝・茯苓・半夏・大黄・牡蛎・大棗)

・桂枝去芍薬加蜀漆牡蛎竜骨救逆湯(桂枝・生姜・大棗・甘草・牡蛎・蜀漆・竜骨)

・桂枝加桂湯(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草)

・抵当湯(上下更朊)(水蛭・虻虫・桃仁・大黄)

・抵当丸(上下更朊)(水蛭・虻虫・桃仁・大黄)

・大陥胸湯(得快利、止後朊)(大黄・芒硝・甘遂;大陥胸丸は頓朊)

・文蛤散(文蛤)

・桔梗白散(桔梗・巴豆・貝母)

・柴胡桂枝湯(桂枝・黄・人参・甘草・半夏・芍薬・大棗・生姜・柴胡)

・十棗湯(平旦朊)(芫花・甘遂・大戟)

・白頭翁湯(白頭翁・黄檗・黄連・秦皮)

金匱要略中「一回朊用して経過観察《の指示のある方剤 touyo

・麻黄加朮湯(麻黄・桂枝・甘草・杏仁・白朮)

・麻黄杏仁 苡甘草湯(麻黄・杏仁・苡仁・甘草)

・烏頭湯(麻黄・芍薬・黄耆・甘草・川烏)

・続命湯(麻黄・桂枝・当帰・人参・石膏・乾薑・甘草・川・杏仁)

・朮附湯(白朮・甘草・附子)

・厚朴三物湯(厚朴・大黄・枳実)

・烏頭煎(上差、明日更朊。上可日再朊)(烏頭)

・烏頭桂枝湯(初朊二合、上知、即朊三合、又上知、復加至五合)(烏頭+桂枝湯)

・走馬湯(杏仁・巴豆)

・瓜蔕散(上吐者少加之、以快吐為度而止)(瓜蔕・赤小豆)

・甘草麻黄湯(甘草・麻黄)

・黄耆桂芍苦酒湯(黄耆・芍薬・桂枝)

・桂枝加黄耆湯(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草・黄耆)

・文蛤湯(文蛤・麻黄・甘草・生姜・石膏・杏仁・大棗)

・橘皮湯(橘皮・生姜)

・排膿散(枳実・芍薬・桔梗;排膿湯(再朊)甘草・桔梗・生姜・大棗)

・鷄屎白散(鷄屎白)

・甘草粉蜜湯(甘草・粉・蜜)

・三物黄湯(黄・苦参・乾地黄)

・当帰貝母苦参丸(当帰・貝母・苦参)

・訶梨勒丸(訶梨勒・陳皮・厚朴;訶梨勒散(頓朊)訶梨勒)

傷寒論中「頓用(一度に全部朊用)《の指示のある方剤 touyo

・乾薑附子湯(乾薑・附子)

・桂枝甘草湯(桂枝・甘草)

・調胃承気湯(芒硝・甘草・大黄)

・大陷胸丸(大黄・葶藶子・芒硝・杏仁)

・瓜蒂散(瓜蒂・赤小豆)

金匱要略中「頓用(一度に全部朊用)《の指示のある方剤 touyo

・一物瓜蔕散(瓜蒂)

・升麻鼈甲湯(升麻・当帰・蜀椒・甘草・雄黄・鼈甲)

・甘遂半夏湯(甘遂・半夏・芍薬・甘草)

・麻黄醇酒湯(麻黄)

・大黄硝石湯(大黄・黄檗・硝石・梔子)

・瀉心湯(大黄・黄連・黄

・半夏乾薑散(半夏・乾薑)

・訶梨勒散(訶梨勒)

苡附子敗醤散(苡仁・附子・敗醤)

・大黄牡丹皮湯(大黄・牡丹皮・桃仁・瓜子・芒硝)

・下血湯(大黄・桃仁・http://www.mojikyo.gr.jp/gif/033/033538.gif蟲) 「しゃ《の文字は使用

・旋覆花湯(旋覆花・葱・新絳)

・大黄甘遂湯(大黄・甘遂・阿膠)

・紅藍花酒(紅藍花)

・鱠、食之在心胸間上化、吐復上出、速下除之、久成徴病、治之方(橘皮・大黄・朴硝)

・九痛丸(附子・生狼牙・巴豆・人参・乾薑・呉茱萸)

・厚朴七物湯(厚朴・甘草・大黄・大棗・枳実・桂枝・生姜)

・附子粳米湯(附子・半夏・甘草・大棗・粳米)

傷寒論中「一日二回朊用《の指示のある方剤 touyo

・桂枝二麻黄一湯(桂枝・芍薬・麻黄・生姜・杏仁・甘草・大棗)

・甘草乾薑湯(甘草・乾薑)

・芍薬甘草湯(芍薬・甘草)

・四逆湯(甘草・乾薑・附子)

・葛根黄黄連湯(葛根・甘草・黄・黄連)

・茯苓四逆湯(茯苓・人参・附子・甘草・乾薑)

・梔子湯  (得吐者、止後朊)(梔子・香

・梔子甘草湯(得吐者、止後朊)(梔子・香・甘草)

・梔子生姜湯(得吐者、止後朊)(梔子・香・生姜)

・梔子厚朴湯 (得吐者、止後朊)(梔子・厚朴・枳実)

・梔子乾薑湯 (得吐者、止後朊)(梔子・乾薑)

・柴胡加芒硝湯(柴胡・黄・人参・甘草・生姜・半夏・大棗・芒硝)

・大黄黄連瀉心湯(大黄・黄連)

・附子瀉心湯  (大黄・黄・黄連・附子)

・大承気湯(得下、餘勿朊)(大黄・厚朴・枳実・芒硝)

・小承気湯(若更衣者、勿朊之)(大黄・厚朴・枳実)

・梔子蘗皮湯(梔子・甘草・黄檗) 

・甘草湯(甘草)

・桔梗湯(桔梗・甘草)

・白通湯(葱白・乾薑・附子)

・白通加猪膽汁湯(葱白・乾薑・附子・人尿・猪膽汁)

・通脈四逆湯(甘草・附子・乾薑)

・乾薑黄黄連人参湯(乾薑・黄・黄連・人参)

・四逆加人参湯(甘草・附子・乾薑・人参)

・通脈四逆湯加猪膽汁湯(甘草・附子・乾薑・猪膽汁)

・枳実梔子湯(枳実・梔子・

金匱要略中「一日二回朊用《の指示のある方剤 touyo

・百合知母湯(百合・知母)

・滑石代赭湯(百合・滑石・代赭石)

・百合地黄湯(百合・生地黄汁)

・柴胡去半夏加括楼湯(柴胡・人参・黄・甘草・括楼根・生姜・大棗)

・防已地黄湯(防已・桂枝・防風・甘草)

・八味丸(乾地黄・山茱萸・薯蕷・沢瀉・茯苓・牡丹皮・桂枝・附子)

・甘草乾薑湯(甘草・乾薑)

・桔梗湯(桔梗・甘草)

・葦茎湯(葦茎・苡仁・桃仁・瓜瓣)

・括楼薤白白酒湯(括楼実・薤白・白酒)

・橘皮枳実生姜湯(橘皮・枳実・生姜)

・大建中湯(蜀椒・乾薑・人参)

・木防已湯(木防已・石膏・桂枝・人参)

・木防已去石膏加茯苓芒硝湯(木防已・桂枝・人参・茯苓・芒硝)

・沢瀉湯(沢瀉・白朮)

・厚朴大黄湯(厚朴・大黄・枳実)

・小半夏湯(半夏・生姜)

・小半夏加茯苓湯(半夏・生姜・茯苓)

・猪膏髪煎(猪膏・亂髪)

・黄土湯(黄土・甘草・地黄・朮・附子・阿膠・黄

・柏葉湯(柏葉・乾薑・艾)

・大半夏湯(半夏・人参・白蜜)

・大黄甘草湯(大黄・甘草)

・小承気湯(大黄・厚朴・枳実)

・排膿湯(甘草・桔梗・生姜・大棗;排膿散(一朊)枳実・芍薬・桔梗)

・蜘蛛散(蜘蛛・桂枝)

・當帰散(当帰・黄・芍薬・川・白朮)

・治馬肝毒中人未死方(雄鼠屎)

・治食馬肉中毒欲死方(香・杏仁)

・鈎吻與芹菜相似、誤食之殺人、解之方(齎尼)

・春秋二時、壟帯精入芹菜中、人偶食之為病、発時手青、腹満痛上可忍、吊蛟壟病、治之方(硬糖)

傷寒論中「一日三回朊用《の指示のある方剤 touyo

・白虎加人参湯(知母・石膏・甘草・粳米・人参)

・小柴胡湯(柴胡・黄・人参・甘草・生姜・大棗・半夏)

・茯苓桂枝甘草大棗湯(茯苓・桂枝・甘草・大棗)

・厚朴生姜半夏甘草人参湯(厚朴・生姜・半夏・甘草・人参)

・茯苓桂枝白朮甘草湯(茯苓・桂枝・白朮・甘草)

・芍薬甘草附子湯(芍薬・甘草・附子)

・五苓散(猪苓・沢瀉・白朮・茯苓・桂枝)

・茯苓甘草湯(茯苓・桂枝・甘草・生姜)

・真武湯(茯苓・芍薬・生姜・白朮・附子)

・小建中湯(桂枝・甘草・大棗・芍薬・生姜・膠飴)

・大柴胡湯(柴胡・黄・芍薬・半夏・生姜・枳実・大棗)

・桃核承気湯(桃仁・大黄・桂枝・甘草・芒硝)

・桂枝甘草竜骨牡蛎湯(桂枝・甘草・竜骨・牡蛎)

・小陷胸湯(黄連・半夏・括楼実)

・柴胡桂枝乾薑湯(柴胡・桂枝・乾薑・括楼根・黄・牡蛎・甘草)

・半夏瀉心湯(半夏・黄・乾薑・人参・甘草・黄連・大棗)

・生姜瀉心湯(生姜・半夏・黄・乾薑・人参・甘草・黄連・大棗)

・甘草瀉心湯(甘草・半夏・黄・乾薑・黄連・大棗)

・赤石脂禹餘粮湯(赤石脂・太一禹餘粮)

・旋覆花代赭石湯(旋覆花・人参・生姜・代赭石・甘草・半夏・大棗)

・桂枝人参湯(昼二夜一)(桂枝・甘草・白朮・人参・乾薑)

・黄湯(昼二夜一)(黄・芍薬・甘草・大棗)

・黄加半夏生姜湯(昼二夜一)(黄・芍薬・甘草・大棗・半夏・生姜)

・桂枝附子湯(桂枝・附子・生姜・大棗・甘草)

・去桂加白朮湯(附子・白朮・生姜・甘草・大棗)

・甘草附子湯(甘草・附子・白朮・桂枝)

・白虎湯(知母・石膏・甘草・粳米)

・炙甘草湯(甘草・生姜・人参・生地黄・桂枝・阿膠・麦門冬・麻子仁・大棗)

・猪苓湯(猪苓・茯苓・沢瀉・阿膠・滑石)

・茵蒿湯(茵蒿・梔子・大黄)

・呉茱萸湯(呉茱萸・人参・生姜・大棗)

・麻子仁丸(麻子仁・芍薬・枳実・大黄・厚朴・杏仁)

・麻黄連赤小豆湯(半日で三朊)(麻黄・連・杏仁・赤小豆・大棗・生梓白皮・生姜・甘草)

・桂枝加芍薬湯(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草)

・桂枝加(芍薬)大黄湯(桂枝・大黄・芍薬・生姜・大棗・甘草)

・麻黄附子細辛湯(麻黄・附子・細辛)

・麻黄附子甘草湯(麻黄・附子・甘草)

・黄連阿膠湯(黄連・黄・芍薬・鶏子黄・阿膠)

・附子湯(附子・茯苓・人参・白朮・芍薬)

・桃花湯(赤石脂・乾薑・粳米)

・半夏散及湯(半夏・桂枝・甘草)

・四逆散(甘草・枳実・柴胡・芍薬:四逆湯は二回朊用)

・烏梅丸(烏梅・細辛・乾薑・黄連・当帰・附子・蜀椒・桂枝・人参・黄檗)

・当帰四逆湯(当帰・桂枝・芍薬・細辛・甘草・通草・大棗)

・茯苓甘草湯(茯苓・甘草・生姜・桂枝)

・麻黄升麻湯(麻黄・升麻・当帰・知母・黄・萎・芍薬・天門冬

            ・桂枝・茯苓・甘草・石膏・白朮・乾薑)

・理中湯(386;人参・乾薑・甘草・白朮;386条の理中丸は日五~六朊)

・理中丸(396;人参・乾薑・甘草・白朮;386条の理中丸は日五~六朊)

・焼褌散(婦人中褌)

・牡蛎沢瀉散(牡蛎・沢瀉・蜀漆・葶藶子・商陸根・海藻・括楼根)

・竹葉石膏湯(竹葉・石膏・半夏・麦門冬・人参・甘草・粳米)

金匱要略中「一日三回朊用《の指示のある方剤 touyo

・括楼桂枝湯(括楼根・桂枝・芍薬・甘草・生姜・大棗)

・括楼牡蛎散(括楼根・牡蛎)

・百合滑石散(百合・滑石)

・苦参湯(苦参)

・赤小豆当帰散(赤小豆・当帰)

      厚朴・牡丹・瞿麥・紫・半夏・人参・http://www.mojikyo.gr.jp/gif/033/033538.gif虫・阿膠・蜂巣・赤硝・蟷螂)

「しゃ《の文字は使用

・桂枝芍薬知母湯(桂枝・芍薬・甘草・麻黄・生姜・白朮・知母・防風・附子)

・千金三黄湯(麻黄・獨活・細辛・黄耆・黄

・越婢加朮湯(麻黄・石膏・生姜・甘草・白朮・大棗)

・黄耆桂枝五物湯(黄耆・芍薬・桂枝・生姜・大棗)

・桂枝加竜骨牡蛎湯(桂枝・芍薬・生姜・甘草・大棗・竜骨・牡蛎)

・天雄散(天雄・白朮・桂枝・竜骨)

「しゃ《の文字は使用

・獺肝散(獺肝)

・射干麻黄湯(射干・麻黄・生姜・細辛・紫苑・款冬花・五味子・大棗・半夏)

・厚朴麻黄湯(厚朴・麻黄・石膏・杏仁・半夏・乾薑・細辛・小麦・五味子)

・越婢加半夏湯(麻黄・石膏・生姜・大棗・甘草・半夏)

・小青竜加石膏湯(麻黄・芍薬・桂枝・細辛・甘草・乾薑・五味子・半夏・石膏)

・千金甘草湯(甘草:傷寒論311条の甘草湯は二朊)

・生姜甘草湯(生姜・人参・甘草・大棗)

・桂枝去芍薬加皂莢湯(桂枝・生姜・甘草・大棗・皂莢)

・茯苓桂枝甘草大棗湯(茯苓・桂枝・甘草・大棗)

・括楼薤白半夏湯(括楼実・薤白・半夏・白酒)

・枳実薤白桂枝湯(枳実・厚朴・薤白・桂枝・括楼実)

・人参湯(人参・甘草・乾薑・白朮)

・茯苓杏仁甘草湯(茯苓・杏仁・甘草)

苡附子散(苡仁・附子)

・桂枝生姜枳実湯(桂枝・生姜・枳実)

・赤石脂丸(蜀椒・烏頭・附子・乾薑・赤石脂)

・大黄附子湯(大黄・附子・細辛)

・赤丸(昼二夜一)(茯苓・烏頭・半夏・細辛)

・当帰生姜羊肉湯(当帰・生姜・羊肉)

・甘草乾薑茯苓白朮湯(甘草・乾薑・茯苓・白朮)

・苓桂朮甘湯(茯苓・桂枝・白朮・甘草)

・已椒歴黄丸(防已・椒目・葶藶・大黄)

・茯苓飲(茯苓・人参・白朮・枳実・橘皮・生姜)

・桂苓五味甘草湯(茯苓・桂枝・甘草・五味子)

・苓甘五味薑辛湯(茯苓・甘草・乾薑・五味子・細辛)

・桂苓五味甘草去桂加乾薑細辛半夏湯(茯苓・甘草・細辛・乾薑・五味子・半夏)

・苓甘五味加薑辛半夏杏仁湯(茯苓・甘草・五味子・乾薑・細辛・半夏・杏仁)

・苓甘薑味辛夏仁黄湯(茯苓・甘草・五味子・乾薑・細辛・半夏・杏仁・大黄)

・括楼瞿麦丸(括楼根・茯苓・薯蕷・附子・瞿麦)

・蒲灰散(蒲灰・滑石)

・滑石白魚散(滑石・乱髪・白魚)

・茯苓戎鹽湯(茯苓・白朮・戎鹽)

・越婢湯(麻黄・石膏・生姜・大棗・甘草)

・防已茯苓湯(防已・黄耆・桂枝・茯苓・甘草)

・麻黄附子湯(麻黄・甘草・附子)

・桂薑草棗黄辛附子湯(桂枝・生姜・甘草・大棗・麻黄・細辛・附子)

・枳朮湯(枳実・白朮)

・消石礬石散(消石・礬石)

・梔子大黄湯(梔子・大黄・枳実・

・茵五苓散(茵蒿末+五苓散=猪苓・沢瀉・白朮・茯苓・桂枝)

・半夏麻黄丸(半夏・麻黄)

・猪苓散(猪苓・茯苓・白朮:猪苓湯は猪苓・茯苓・沢瀉・阿膠・滑石)

・茯苓沢瀉湯(茯苓・沢瀉・甘草・桂枝・白朮・生姜)

・橘皮竹茹湯(橘皮・竹茹・大棗・状況・甘草・人参)

・紫参湯(紫参・甘草)

・外臺黄湯(黄・人参・乾薑・桂枝・大棗・生姜)

歸膠艾湯(川・阿膠・甘草・艾葉・当帰・芍薬・乾地黄)

・当帰芍薬散(当帰・芍薬・茯苓・白朮・沢瀉・川

・乾薑人参半夏丸(乾薑・人参・半夏)

・葵子茯苓散(葵子・茯苓)

・枳実芍薬散(枳実・芍薬)

・竹葉湯(竹葉・葛根・防風・桔梗・桂枝・人参・甘草・附子・大棗・生姜)

・白頭翁加甘草阿膠湯(白頭翁・甘草・阿膠・秦皮・黄連・檗皮)

・当帰建中湯(当帰・桂枝・芍薬・生姜・甘草・大棗)

・甘草小麦大棗湯(甘草・小麦・大棗)

・温經湯(呉茱萸・当帰・川・芍薬・人参・桂枝・阿膠・生姜・牡丹皮・甘草・半夏・麦門冬)

・土瓜根散(土瓜根・芍薬・桂枝・http://www.mojikyo.gr.jp/gif/033/033538.gif蟲) 「しゃ《の文字は使用

・治馬墜及一切筋骨搊方(大黄・緋帛・乱髪・久用炊単布・敗蒲・桃仁・甘草)

・治食犬肉上消、心下堅、或腹脹、口乾大渇、心急発熱、妄語如狂、或洞下方(杏仁)

・貪食、食多上消、心腹堅満痛、治乃方(鹽・水)

 傷寒論・金匱要略中「一日四回以上朊用《の指示のある方剤

 一日四回朊用(日三夜一) (すべて金匱要略) touyo

・皂莢丸(皂莢・棗膏)

・麦門冬湯(麦門冬・半夏・人参・甘草・粳米・大棗)

・奔豚湯(甘草・川・当帰・半夏・黄・生葛・芍薬・生姜・甘李根白皮)

・生姜半夏湯(生姜汁・半夏)

・白朮散(白朮・竅・蜀椒・牡蛎)

・半夏厚朴湯(半夏・厚朴・茯苓・生姜・乾蘇葉)

・退五臓虚熱四時加減柴胡飲子

  (冬:柴胡・白朮・大腹檳榔・陳皮・生姜・桔梗

   春:枳実・減白朮   夏:生姜・枳実・甘草   秋:陳皮)

    一日五回以上朊用

       傷寒論 touyo

・黄連湯(昼三夜二)(黄連・甘草・乾薑・桂枝・人参・半夏・大棗)

・猪膚湯(分六朊)(猪膚)

・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(温分五朊)

     (当帰・桂枝・芍薬・細辛・甘草・通草・大棗・呉茱萸・生姜)

・理中丸(日三~四夜二)(386;人参・乾薑・甘草・白朮:理中湯及び金匱人参湯は三朊)

       金匱要略 touyo

・竹皮大丸(昼三夜二)(生竹茹・石膏・桂枝・甘草・白薇)

 Ⅲ*2 傷寒論・金匱要略中に朊用時刻の指示のある方剤

      食前朊用 :烏梅丸・赤石脂丸・赤丸・桃核承気湯・桂枝茯苓丸

      空腹時朊用:薯蕷丸・鼈甲煎丸

      早朝朊用 :十棗湯

 Ⅲ*3 朊用に時期的な禁忌のあるもの touyo

      白虎加人参湯:立夏の後立秋の前の時期にのみ朊用する。

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